こんにちは 売れない営業マン支援ブログ「営業大学」 管理人 です
自社の取り扱い商品に、
あるとき、価格ではどこにも負けない、という商品サービスが加わりました。
従来は、飛び込み営業で商談になっても
見積段階で価格負けすることも多かった。。
特別に高い粗利率を目指してアイミツでも折れない姿勢、というわけでもなく
単に取扱商品がやや高級路線だったのかもしれません。
加わった格安路線商品はそれに代わるもの、というわけではなく、
従来路線を踏まえて、取扱商品ラインナップに加えた、というのが
実際のところです。
商談概要
【顧客情報】建設業 従業員 約20名
【勝因】価格 と 「価格だけじゃない」評価
【時系列での受注まで経緯】
①過去飛び込み営業していたリストから「価格」ワードで抽出
→担当は社長奥さんで「毎回、価格で選ぶのよ」「でも融通きかない業者よね」発言あり
②価格でも勝るし、融通もききますよ、というアピールでまずはアポなし訪問
→事務所には奥さんしか居なかったので聞いてくれた
③今の契約状況などを調べてみようかしらね、と
→とりあえずその場は撤収
④社交辞令だったかな?と次回のリピートコールをいつ頃にしようと考えていたところ、さっそく連絡あり
→いまの状況を示した書類を引っ張り出してきたから見てくれる? という内容
⑤訪問し、契約内容などが書かれた書類をコピーしてもらい帰社
⑥十分付け入るスキありの内容であり、すぐ見積書作ってアポとり再訪問
⑦ほぼその場でOK
【競合情報 他社大手だが出る幕なし】
【決裁者 社長の奥さん】
価格勝負を仕掛ける先は?
今までの商談で嫌になるほど価格で負けていたので
価格勝負出来る商材のラインナップ化は心強かったです。
でも喜び勇んでチラシを作って個別に飛び込み先に渡しても
「しょせん安物でしょ」という反応が多かった。
そこでどこにアタックするか、を考え、絞ってみました。
①過去に商談で価格負けした会社
②ヒアリングで価格優先型と予想できた会社
③「安さ」という訴求が刺さる業界や会社規模
実際に訪問して感触を得ることが出来ましたが
個人的に感じたのは①のパターン、つまり
過去に商談負け=価格が高かった 「リベンジ」案件では
意外とダメでした。
「今回お宅は選ばれなかった またの機会に」という断わり文句は、
価格的に高かったよ、と担当から示唆あったものは実は
建前であり、他の要因だったのだと気づかされました。
会社として相互取引(バーター)があるのに、
アイミツで値段を下げさせるために私が呼ばれたとか、
社長との個人的付き合いがあるので取引チェンジはあり得ないのに
アイミツで値段を下げされるために私が呼ばれたとか 笑
もう行かなくていい、行くべきではない、ことが
わかったのでこれはこれで良し、と前向きにとらえました。
価格優先型の会社は一定数存在する!
②の「価格優先型」について
私の過去の訪問日報データベースから「価格」という単語を
抽出しヒットした過去訪問先リストを眺めると
「あー、ここ行ったなぁ」「こういう反応だったなぁ」と
対応した方の顔や会社の雰囲気が思い起こされてきました。
そこで②リストとしてあらためて編集しなおし
それに基づいて訪問することにしました。ざっと訪問を
すると反応は良く、タイミングのよかった数社から
は見積依頼や詳細を聞きたいという連絡が入りました。
その中には今回のお客様がおりました。
「価格優先型」の会社が一定規模いることがわかったのは収穫でした。
「低価格で高品質」は貴重!
世の中の商品サービスを
価格と品質の面からみると次の4種に分かれるでしょう。
①低価格&低品質
②低価格&高品質
③高価格&低品質
④高価格&高品質
①はいわゆる「安かろう悪かろう」です。
安いのだからこれくらいの品質だろう、という観点は
④の高いのだからやはり品質はいいね、とほぼ同じ。
低価格路線、高級路線と一言で言い表せるという意味では
世の中の会社の大半はこれらのいずれかに当たります。
(③は論外。自分が儲かればよいという典型)
さて問題はこのうちの②。
②は目指すことが出来るのならば目指すべき領域です。
個人的には口コミが起こりやすいのはこの領域だと思っています。
私たちも②を目指しました。もちろん低価格であるが故に
必要以上のサービス、これまで暗黙の了解とされた分野の
改善といったことに着手し実行しました。
実は誰もが思い起こすことの出来る世の中の商品サービスでも
これと同じことは行われています。
「セルフ給油」しかり「1000円カット」しかり、です。
価格は驚異的だがやるべきメインの使命はちゃんとやる、
ということですね。
【まとめ】
今までは価格優先型の見込み客にはヒアリング段階で
「あ、これはウチ勝てない」と判断し、それ以降訪問しないのが常でしたが
低価格路線の商品サービスを手に入れてから
こうした価格優先型の会社に再びアタックできるようになったことは
ラッキーでした。
過去の訪問先から「価格型顧客」リストアップをうまく行い、
とにかく訪問をしていきました。
シンプルですが、価格で勝てるならまずそこを拾っていくことが大事です。
くわえて低価格&高品質を保持または目指して展開していくことで
業界内で飛び抜けた存在になり、消費者からの信頼を得ることが出来ます
(ただし同業からは足を引っ張るような言動も聞かれるようになりますが)。
「激安だが、アイツラちゃんとやることはやるぜ」という評価が高まれば
追加注文があったり、口コミが広がったりと長期的にもいい方向に進みます。
「営業」というより「マーケティング」に近い考え方ですね。
これからは営業マンもこうしたマーケ的思考を取り入れていかなくては
ならないと思います。