具体例

【新規開拓具体例⑬】競争力あるフロントエンド商品をネタに飛び込み

法人営業スキルアップ

こんにちは 売れない営業マン支援ブログ「営業大学」 管理人 です

商談概要

【顧客情報】 建設業 社員数 約120名

【勝因】 

・フロントエンド商品の知名度

・導入(切り替え)のしやすさ

【時系列での受注まで経緯】

① 飛び込み営業のなかの一社 → 名刺交換と雑談のみの間柄


② ニーズがあると(勝手に)判断。フロントエンド商品の紹介に乗り出す

③ 次回訪問の際に、メリットを書いたチラシとカタログをお持ちする

→留守だったので名刺を貼ったクリアファイルに入れて担当へと伝言

④ 「こないだ来たアンタ、これ(フロントエンド商品)扱ってるんですね

 ちょっと聞かせてください」と電話あり。

⑤見積持参 → のちほど受注

【競合情報 なんとなく使っていた他社商品が競合だったが見積時では競合せず

【決裁者 社長】

知る人ぞ知る「フロントエンド商品」を手にした

「フロントエンド商品」というのは、集客しやすい、

または最初にまず手に取ってもらうよう設計された商品のことでマーケティング用語です。

対義語は「バックエンド商品」。

フロントエンド商品販売からつなげていくための商品で利幅が大きく、

営業においてはこれぞ「本命」「最終目標」のような商品です。

さて、中小零細企業の「営業」ではそもそも「自社開発」商品を売りに出る

ということが少ないと思います。

その意味で、中小零細企業は取引のある特定メーカー特定サービスに絞って

これを集中的に販売する、ということで生計を立てるという会社が大半です。

私の場合もまさにそれで、名が知れている(少なくてもその業種においては)

メーカーの商品やサービスを営業して回るというものでした。

法人向け商品ということもありお客さん側も、あのメーカー商品も導入、

このメーカー商品も導入、などと混在することは無く、

1ジャンル1商品=1取引業者があれば十分です。

これをどのように自社商品サービスに切り替えていくか、が営業の仕事であり、

ただ入れ替えるのではなくそのタイミングでは新たな価値を提供しなくてはなりません。

約束を守らず騙すように入れ替えて利益だけを求める、

というのでは存在価値がありません。

話が逸れました。

中小零細企業が自社でわざわざ「フロンドエンド商品」を企画し開発製造するというのは

あまりにリスクが大きいですね。

「定番のフロントエンド商品」になり得るか、という問題もさることながら、

そもそも粗利率が低いのでよほど効率的・確率的に

バックエンド商品の販売促進につながるかが読めない限り自社で開発・製造などは

やめたほうが無難です。

先に述べたように多くの中小零細企業は他社商品を仕入れて売ることが大半ですから、

この時点で適正なフロントエンド商品をセレクトしたり、

メーカーと共同で企画するなどしてコストのかからない商品を考えるべきです。

前置きが長くなりましたが、今回の例の背景にあるのは、私たちの取り扱いメーカーが、

ある世界的な企業を買収したためこれを自社で販売できることになった、という事情です。

この会社の商品はどちらかといえば個人向けで定評がありましたが

このとき同商品に法人向けブランドがあることを初めて知りました。

当時、他の営業マンはこのことに関して特に関心を抱かなかったのですが

私はこれをフロンドエンド商品として活用できないか、と考えました。

自分の進むべき方向ともマッチしていたフロントエンド商品

当時の私は、新規開拓できたとしても個人事業主や零細企業が中心でした。

飛び込み営業として比較的話が進みやすいのは

飛び込んだ先に決裁者である社長がドンと構えて座っている小規模の会社です。

規模感のある会社では決裁者の前に担当者や受付があり時間がかかるのです。

私の課題は「そこそこの規模感のある会社への新規開拓」でしたから

この法人向けフロントエンド商品は最適でした。

規模が大きいほど、導入におけるコストは安上がりとなる商品でしたし、

他社との差別化もできたこの商品はまさにうってつけでした。

「訪問ネタ」にフロントエンド商品を活用

訪問ネタに今回の「フロントエンド商品」を活用した訪問先リストは大きく2種類ありました。

①バックエンド商品導入に向けて新規アプローチしつつも進捗が遅く結論が出ていない会社

②初回訪問ののち、とりあえず見込みと判断した会社への2回目以降の訪問

 

①に関しては、先にも述べたように、規模感のある会社は基本的に商談進捗が遅いです。

今すぐ対処しなくてはならない問題につながる商品やトレンドに乗った商品でない限り

企業は慎重に導入の妥当性を計りながら、コスト面などを考えつつ、

しかも上長にお伺いをたてる、という流れになりますから

どうしても時間がかかってしまいます。

このような会社にはまず「小さくてもまずは取引をつくる」ことを目指しました。

そのために、まずは「知る人ぞ知るこの商品の取り扱いが可能になりました」と

重苦しいバックエンド商品から一旦話題を逸らし、

フロントエンド商品の紹介に徹しました。

②に関して。

初回訪問というのは「とりあえず飛び込みで一軒一軒回ってます」と

訪問の大義名分はつくのですが2回目となるとある程度理由が必要です。

お客さんのほうも2回目3回目と来る、ということは「ロックオンされたかな・・」

とちょっとした警戒感が生まれます。

そのタイミングでは顧客側から「これ以上来てもらっても商談にはならないよ」

という意思表示をされ嘘でも断り理由を述べられ断られてしまうことが多いです。

アポイントもこのタイミングでは難しいので、これをカバーする手法として

「フロントエンド商品」活用を始めたのです。

「あらためてコレ(フロントエンド商品)役立つかなと思って本日参りました」

といった見せ方です。

今回のお客さんはこのパターンでした。

【まとめ】

結論から言うと、このあと会社の事情もありバックエンド商品導入には

至らなかったのですが、フロントエンド商品はずっと使っていただくことが出来ました。

バックエンド商品に関するリサーチ不足であり、この意味では失敗例でもあるのですが、

当時の私の課題(規模感のある会社との取引)は達成することが出来ました。

商品力・ブランド力のある商品・サービスを扱っている場合(TVCMなどで有名・業界で定評など)

は積極的に活用してみましょう。

「見せること」をするだけでも、相手への認識となり今回のように取引につながる可能性、

十分にありますからね。

 

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